「生命大躍進」~脊椎動物のたどった道~2015/08/23

1週間ほど前の14日に、科博の特別展「生命大躍進」を見てきた。

40億年前の生命誕生からの今日までを俯瞰している。
小学生のY君、K君と一緒だったが、
小学校低学年のK君には、ちょっと難しかったようだ。

カンブリア紀から現在までの約5億4100万年の間に、
5回の大量絶滅事件が起きたこと、
これを"ビックファイブ"と呼んでいることを初めて知った。
これらの原因は、寒冷化や温暖化、隕石衝突などによるらしい。

オルドビス紀に繁栄した、三葉虫(クセナサフス)

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オルドビス紀末(約4億4400万年前)に最初の絶滅事件が起きた。

シルル紀の海の支配者「ウミサソリ」
地質時代を通じて史上最大の節足動物
この標本は体長2.2mに達し、ほぼ完全な標本として世界最大

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ウミサソリの復元モデル

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デボン紀後期の板皮(ばんぴ)類の魚類「ダンクルオステウス」
体の後半部は骨格が軟骨なので、化石から全体を知ることができないが、
体長は6~10mになると考えられている。

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2回目の絶滅事件は、デボン紀後期(約3億5900万年前)に起きた。

ペルム紀の四肢動物「スクレロケファルス」

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大型の単弓類「コティロリンクス」
ペルム紀前期としては最大の陸上動物(植物食性)

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ペルム紀の単弓類「イノストランケビア」
活動的な肉食動物と推定されている

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ペルム紀最大の肉食動物「ディメトロドン」
帆のような大きなトゲが特徴

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ペルム紀末(2億5100万年前)に史上最大の絶滅事件で、
全生物種の9割以上が姿を消した。

そして、4回目の絶滅事件は、三畳紀の終わり(約2億年前)に起き、
地球上の陸と海の生物の少なくとも半分が絶滅した。
その後、1億3500万年にわたり恐竜が地球を支配することになる。


「バクトロサウルス」(白亜紀後期)
いわゆるカモハシ恐竜の初期のなかま

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「アラシャサウルス」(白亜紀前期)

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白亜紀末(約6600万年前)、メキシコのユカタン半島付近に、
直径約10kmの小天体が衝突した。
衝突に伴う塵や火災による煤で太陽光が数年にわたり遮断され、
光合成を行う陸上植物や植物プランクトンが死滅した。
その結果、食物連鎖が崩壊し、恐竜やアンモナイトなどの
生態系の上位に位置する生物の大量絶滅が起きた。


時代は、中生代から新生代に移る。
恐竜絶滅後、約40万年くらいで、哺乳類が出現した。
その後、始新世(約5600万年前から約3400万年前)になると、
現代と同じグループが出現し、多様化してきた。


「ヒラコドン」(始新世後期~前期)
サイ類を代表する3つのグループの中では
原始的で小型のタイプ

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「ダーウィニウス・マシラエ」(始新世 4700万年前)
「イーダ」の愛称で知られる。
ドイツのメッセルで発見され、
霊長類化石として最も完全な標本の一つ。
発見時は、「ヒトの直接の祖先」と話題になったようだが、
現在、この説は否定されている。
胃の内容物まで残るほど素晴らしい保存状態。

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「アルディピテクス・ラミダス」(鮮新世 440万年前)
1994年にエチオピアで発見された、全身骨格資料の頭骨。

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夏休みのピークの時だったので、9時過ぎに行ったが、
入場制限ができていて、30分ほど列に並んだ。
会場内もとても混雑していた。

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